よく分からない雰囲気が続く中、

机の上に投げるように置いてある

黒崎伸治の携帯の画面が光っている。


どうやら、

着信音をサイレントにしてあるらしく

光っている画面を確認すると

そのまま放置し

テレビを見続けている。



そして・・・・


ドーンッ、バンっ!


隣の部屋から

また・・・何かを

壁にぶつけるような音が

大きく響き渡り、



「っ・・・またかよ」



うなだれるように
大きくため息をつくと、



「わり・・・ちょっと
ガマンして」


そう言いながら
私の体を引き寄せ
抱きしめると


「じゃ・・・帰るわ。」


そう立ち上がりながら
私の頭を軽く触れると

出て行ってしまった・・・。