「会えたか?」

「あ、うん。お姉さんが
ちょうど来たから
伝言頼んできた・・・」


「そか・・・
じゃー、俺ん家行くか」


「うん・・・」


とは言ったものの・・・

私って、本当に

行き当たりばったりで
行動して・・・


「車あっち」


「あ、うん」


私の荷物を さりげなく
持ってくれてるお兄さんは

やはり、

私なんかより ずっと大人に思えてしまう。



って・・・え?


「どうした?」


「いえ・・・あの・・・」


地面との高さ、
わずか数センチというくらいの低い車が
お兄さんの車らしいけれど・・


気楽に、のんびりと

普通の生活を、普通の人達と送ってきた私には


あまりにも衝撃が大きすぎて・・・


車を見て

立ち尽くしてしまっている。