そして、10時が過ぎた頃

ようやく・・・・


「誰かと思ったら・・・・
もしかして待ってた?」


たこ焼お兄さんが来た。



「・・・待ってた」


「腹減った?」


「うん、おなかすいた・・・」


考えてみたら

昨日、ここでたこ焼食べてから
何も食べてないや・・・。


「急いで作ってやっから
待っとけ」


「うん・・・・」


何か・・・・

お兄さんの、その優しさに
涙が出そうになって

キュッと唇を噛み締め

出そうになる涙を堪えた・・・。


「ほら、こっち来て座れ。
寒かったろ?
知ってたら、早く来たんだけどな・・」


特等席の一斗缶と
たぶん、お兄さんは
自分の為に買ってきたのだろう
ホットコーヒーを渡され


「ありがとう・・・・」



ますます泣きそうになる自分がいる。