歩いて、歩いて・・・

こんな夜中に行く当てなんてあるはずもなく

たこ焼やさんの店の横の石段に
腰を下ろした。


けれど、ここは

大通りに面した場所であり

すなわち、

目立つ場所でもある。

すると、近づいてくるのは


「なーにしてんの?
家出?行くとこないの?
俺らとカラオケでも行く?」


女のいない
男集団のみであり・・・



「い、いえ。待ち合わせなので!」


「じゃー、少しだけ遊ぶ?」


「いえ・・・」


「でも、ここにいたら
補導されちゃうよ?」


補導って・・・・・


私は、一体何歳なんだよ・・。


「大丈夫です。それじゃ・・」


石段から立ち上がり

男達の間を すり抜けようとするけれど・・・・


「まぁまぁ、そんな警戒しないで」


一人の男が、私の肩に手を回した。


これは・・・・


大ピンチという
状況ではないのか・・・?