フラフラしてきた。
あぁ、俺、このまま死ねればいいのに。
足元もおぼつかないまま、ヨロヨロと、何とかすぐそばのソファーに腰を下ろした。
もう一度、殴られた部位を手で触る。
やっぱり……違和感。
さっきの殴られた瞬間の音にしても、折れたと実感するには充分だった。
自分の頬を触ると、先ほどの光景がカムバックしてくる。
『お前……ッ!親を馬鹿にするのもいい加減にしろよぉ!?あぁ!?』
『圭伍ぉ!!俺はお前をそんな奴に育てた覚えはないぞぉ!』
――黙ってれば、ふざけやがって。
俺はなぁ、お前なんかに育てられた覚えはねぇんだよ。
俺はなぁ、独りぼっちで生きてきたんだよ。
少なくとも、親父よりかはずっと、ちゃんとした脳みそだと思うけど?
ありえねぇし。
ほんと、馬鹿らしい。

