体育館12:25~私のみる景色~


 涼たちは顔を見合わせた。


 そのあと私を見て、手を握りしめてきた。


 やけにイキイキとした表情で。


「どうしたらいいって、決まってるじゃん! アタックしちゃいなよ! アピールアピールっ」


「え、ええっ。本気で言ってる?」


「涼は本気で言ってるぞ。ちなみに私もそれがいいと思う。そして、告白してしまえ」


「え、ええぇっ!?」


 どうしたらいいんだろう……。


 その時、黙っていた千夏が突然顔をあげた。


「あのね、亜希。涼と純子が言うみたいに、アピって告白した方がいいと思うよお? 好きって気持ちをガマンする必要なんてないんだから」


 千夏はここで一回言葉を区切って、お茶を一口飲んだあと、また続けて言った。


「だけど、相手は学校1を争うモテ男だからねえ? 亜希は女子たちのひがみとかこわいって言ってたよね? これみよがしにアピったりとかしたら、絶対目をつけられちゃうんじゃない? だから、簡単にはいかないよねぇ」


 普段は甘えた妹キャラなのに、言ってることはかなりしっかりしてた。


 さすが、千夏だねっ。


 恋愛経験の豊富さは、ダテじゃないな。


 千夏の言葉に、涼も純子も納得してるみたい。