「先輩、急いでね! 1時間目絶対出たいから!」 「ハイハイ」 ちょっと呆れたようにそう言って、すぐに自転車が動き始めた。 って、ちょっ、ヤバっ。 「先輩! 速い速い速すぎぃぃぃぃぃ!!」 ほんと落ちちゃうからね!? 怖すぎて、昨日よりも強く、先輩の背中にしがみついた。 「うっせ! お前が急げっつったんだろが!!」 息を切らしながらそう言って、さらにスピードをあげる中原先輩は、鬼畜だと思った。