数回の、卒業式予行練習。
どの回でも、やっぱり佐伯先輩はすごく目立っていた。
佐伯先輩を好きだっていうひいき目なしでも、余すくらいにかっこいいんだから当たり前のことだ。
周りは少しざわついて、久しぶりに見る佐伯先輩の姿に何人もの女の子が見とれていたことに間違いはないと思う。
入場するとき、列になって座っている後姿、佐伯先輩の姿全部。
どれもすぐに見つけることができた。
3年生の列の中にはもちろん慶ちゃん先輩だっていたはずなのに、それが目に入らないくらい、私は佐伯先輩だけを見つめていた。
また、私は噂で、佐伯先輩が有名私立大学に合格していたことを知った。
推薦で受かったらしい。
直接おめでとうって言いたかった。
それができないことが、悲しくてしかたがなかった。



