そういえば、花にはそれぞれ花言葉があるって、慶ちゃん先輩が言ってたな。
赤いゼラニウム……。
君ありて幸せ、だったね。
ほかにも意味がたくさんあるって言ってた。
佐伯先輩がどんな意味で渡したのか、それとも深い意味はないのか。
考えた分だけ怖くなって、ほかの意味を調べることもしなかった。
そもそも、佐伯先輩が花言葉なんて知っているのかすら疑問だけど。
「あの時、俺が佐伯センパイにすすめられて買った花のことも、覚えてる?」
そう言われて、記憶をたどる。
確か、あのお花は……。
「ば、バーベナ? だったかな。当たってる?」
「そう、バーベナ」
みーくんはうつむいて、微かに笑った。
「……亜希。佐伯センパイは、ちゃんと知ってるよ」
「何を?」
「花の、持つ意味」
心臓が、どくんと大きく脈打った。
「なんで、みーくんにそんなことがわかるの……?」
どんどん早くなっていく心臓の音。
みーくんは、何か知ってるっていうの?



