5歳の頃、女の子だと思っていた小さな幼なじみ。
離れていた間に、みーくんはこんなにも“男の子”になっていた。
広くて固い背中に手を回して、ぎゅっと抱きついた。
「泣かないの?」
「……泣かないよ」
ふふっと笑うと、みーくんはひとつ息を吐き出して。
「ここで泣いてくれてたら、遠慮せずに貰ってたんだけどなあ」
なんて、わけのわからないことを言った。
だけど、私の背中をなでるその手が優しかったから、存分に甘えさせてもらう。
みーくんは「役得、役得」なんて笑ってくれて、心はだいぶ軽くなった。
2人分の体重を支えたベッドがきしんだ音を合図に、私たちはどちらからともなく身体を離し、並んで座りなおした。
その時、家のインターホンが鳴り響いた。
なにやら下からは話し声が聞こえてきて、新年だから親戚の人があいさつに来たのかなと思ったんだけど、私の部屋がある2階への階段を上る複数の足音が聞こえてきて。
その音が部屋の前で止まった次の瞬間には、勢いよく部屋のドアが開け放たれた。



