体育館12:25~私のみる景色~


「み、みーくん……」


 それは、お隣りに住んでいる幼馴染のみーくん。


 私を気にかけてくれてたうちの一人。


「ぶはっ、ひどい顔してるなあ」


「あっ、うわっ」


 そうだった、毎日泣いていたから目は真っ赤に腫れ上がってるし、外にも出ないからって髪の毛だってとかしてない。


 今はお昼過ぎだって言うのに、パジャマのままだし。


 そんなぼろぼろの姿を見られたって気づいて、顔が真っ赤になっていくのが自分でもわかった。


 慌てて布団の中に戻ろうとすると、みーくんに押さえつけられた。


 ……ベッドの上に。


 私の上にみーくんが覆いかぶさるように乗っていて、おまけに両手はしっかりとベッドに縫い付けられてしまっている。


 こんな姿見られたくないのに、隠させてくれないみーくんは意地悪だ。


 それにこれって、押し倒されてる状態なわけで。


 恥ずかしすぎてさらに顔が火照ってくる。


 そんな私の心の中を知らないみーくんは、心配そうに顔を歪めていた。


「……いい加減、何があったのか言いなよ。おばさんが心配して何度も話しにくるから、もうちょい待とうと思ったけど来ちゃったよ」


 そっか、お母さん、そこまで心配してくれていたんだ。


 みーくんも、こうして会いに来てくれて。


 嬉しいけど、何をどこから話していいのかわからない。


 あの時のことを思い出せば出すほど胸はぎしりと嫌な音を立てて、崩れていきそうだった。