あの時、『何とかするから』と言って佐伯先輩を追いかけて行った慶ちゃん先輩からも、一度も連絡はないままで。
2人の仲までも、私が壊したのかと思うとやるせなくなる。
その繰り返しに、何度もため息をついた。
あと3日で学校も始まるけど、それまでに吹っ切るのは無理そうだ。
それに、休み明けからは3年生はほとんど学校に来なくなる。
……佐伯先輩の姿を探そうとしても、見つからない。
そんな毎日がやってくるんだ。
また無性に苦しくなって、布団の中にもぐりこんで丸まった。
その時、部屋のドアが開く音がした。
お母さんかな……?
何も言いはしないけど、ここ数日私のことを心配そうに見ていたから。
「お母さん? ごめんね、心配かけて……」
布団の中で話しているから、聞こえてるのかはわからない。
その足音は、ベッドのすぐ近くまで迫ってきた。
「……あーきちゃん? 心配かけてるってわかってるなら、今すぐそこから出なさーい」
「えっ?」
聞こえてきたその声にびっくりした。
お母さんだと思っていたのに、違った。
なんで、私の部屋にいるの?
びっくりして飛び起きると、ベッドの近くに立っている人の姿があらわになった。



