体育館12:25~私のみる景色~


 ぱしんとみーくんの腕を軽くたたいた。


 ふんっ、みーくんなんかキレイな先輩お姉様に埋もれて苦しめばいい!


「……七種、今日亜希のことちゃんと見てろよ? あんたは1日亜希のガードマンだ。わかったか?」


「うるせっ!」


 純子とみーくんがそんなやり取りをしてたなんてつゆ知らず、文化祭の幕が開けた。


 開始早々、私たちの教室はあっという間に人で溢れた。


 お客さんは男の子が多いかなって思うけれど、もちろん女の子もたくさんいる。


 ケーキやクッキーとかスイーツのメニューが充実しているから、女の子向けといえば女の子向けかな?


 それでもこんなに人が集まったのはきっと、この人たちのせいだと思う。


「千夏ちゃーん! こっち注文おねがーいっ」


「はぁい、ただいま参りますぅ!」


 要因、その1。


 男子ウケ絶大な千夏がいること。


 フリフリのメイド服を着こなす天使のような彼女を一目見ようと、男子が押し寄せたに違いない。


 要因、その2。


 受付をしている実行委員の純子。


 彼女はバーテンダーっぽい服装をして、髪も後ろに流すようにきれいにセットしている。


 要するに、男装。


「純子先輩! すっごくかっこいいです! アドレス交換お願いします!」


 こんなふうに、何人もの後輩女子がかっこいい純子に会いに来る。