体育館12:25~私のみる景色~


「亜希! 千夏! めちゃくちゃ可愛いー!」


「私の目に狂いはなかった」


 もじもじしながら教室に戻ると、みんながたくさん褒めてくれた。


 照れくさいけど、嬉しいかも?


「あはは! 亜希ちゃん可愛いねー?」


「もうっ! みーくんバカにしてるでしょっ?」


 ネコ耳をよけてわしわしと頭をなでてくるみーくんを、下から睨み上げる。


 この格好恥ずかしいんだから、褒めるなら褒める、貶すなら貶すではっきりしてほしいっ。


「あー……これはマズい。亜希、今日客の顔見上げんな。笑うのも禁止。もう、ほんとヤダこいつ」


 なにそれっ!


 いくら似合わないからって、そこまで言わなくてもいいのにっ。


 みーくんは顔を手で覆ってうつむいて、なにやらうめき声をあげている。


「はいはい、七種くーん? しっかりしてねー? ぷぷぷ」


「あーもう、マジでなんでこいつにこんなカッコさせんの。マジでない。ありえない。あー、クソ」


 み、みーくん、キャラが壊れてるよ?


 涼もおもしろそうに笑ってないで、少しは私のことフォローしよ?


 今結構ひどいこと言われたからね、私。


「たしかにありえないのはわかるけどっ。いくらなんでもひどいからっ。午前だけだし、ガマンしてよっ。みーくんのばぁーかっ!」