体育館12:25~私のみる景色~


 そう意気込んで、トイレの個室の中で紙袋をあけた。


「……なに? これ」


 もうこれは、お口ぽかーん状態。


 私の手にはフリフリの丈の短そうなメイド服に、レースのついたニーハイソックス、そして黒いストラップシューズ。


 おまけになぜか黒いネコ耳カチューシャまで入っている。


 クオリティー高いのはわかるんだけど、なんだ、これ。


 これを私に着ろってことですか、純子さん……?


 拷問だよね?


 せっかく作ってくれたけど、絶対に着られないよこんなの!


「ん? 手紙?」


 袋の奥底に、“亜希へ”と書かれた便箋が1枚入っていた。


『みんなの意見で決まった。私に文句を言うな。ちゃんと着替えろ。化粧と髪は千夏にしてもらえ』


 純子には私の考えがお見通しみたいだ。


 これは逃げるって選択はなさそう。


 しかたない、午前だけだもんね?


 頑張るかあー……。