凉にもいやな態度をとっちゃったね。
最悪だね、私って。
こんなにドロドロとした感情になるのは初めてで、かなり戸惑う。
「凉、ごめんね? あんな態度とって。あはは、私、完璧に佐伯先輩に嫌われちゃったなあ……っ」
「亜希……」
悲しいのに、笑えてきちゃう。
苦しくて、堰を切ったように涙がどんどん溢れてきた。
「うぅっ、いやな態度とってごめんねぇ? 涼が羨ましかっただけなの……っ」
そう、羨ましかったんだ。
妬んだだけ。
私もあんなふうに佐伯先輩と話せたらよかったのに。
凉は私のことを応援してくれてるって、ちゃんとわかってるのに。
お似合いの素敵なカップルのじゃれ合いに見えて、私なんかじゃ到底適いっこないって思ったんだ。
だって凉は優しくて、頼りになって、私が信頼している1番の友達なんだから。
「亜希、ごめんね? 信じられないかもだけど、佐伯先輩とは何もないよ。ただ、ちょっと秘密を握っただけなの」
「秘密……?」
「そう。でもこれは、誰にも言わないって約束したから言えない。亜希が気にすることは何もないよ」
「うん……」
信じる、信じるよ。
でもね、2人だけの秘密を持っている凉がやっぱり羨ましいな。



