まだ佐伯先輩と凉は言い合いを続けている。
というか、凉が一方的に怒鳴り散らしているって感じなんだけど、佐伯先輩は聞き流しているように見える。
……なんだか、仲よさげだなあ。
いつの間に仲良くなったの?
ちょっと、いや、かなり妬ける。
「2人とも、仲良いんだ……?」
ぼそりとこぼした嫉妬混じりの一言に反応した2人の言い合いがぴたりと止まった。
「ちっ、違うよ、亜希! これっぽっちも仲良くないから! それは佐伯先輩が亜希を、ふぐっ!」
「おい、それは言わない約束でしょ?」
何かを言いかけた凉の口を、佐伯先輩が後ろから羽交い締めにするようにして塞いだ。
……なんだ、やっぱり仲いいんじゃんか。
どこからどう見ても、そう見えるよ。
佐伯先輩が普通に話すのは、私だけじゃなかったってことだ。
美人な凉と佐伯先輩は、お似合いのカップルみたいに私の目に映った。



