そうだ、言うの忘れてたね。
「先輩? 体育祭優勝、おめでとうございます」
こんな格好で、ベッドの上で言うのもあれなんだけど、1番に伝えたかった。
起き上がりかけていた佐伯先輩は、そのままぴたりと停止した。
そうだ、これで放課後一緒にいることはもうないんだ。
今日が終わってしまえば、また見ることができるのはお昼休みだけになる。
でも、それが普通のことで、この1か月が特殊だっただけなんだ。
寂しい、もっと先輩を知りたい。
もっと体育祭が先だったらよかったのにね。
ぐっと涙を飲み込んで、精一杯の笑みを浮かべたつもり。
だけどたぶん、すごく可愛くない顔をしてるんだろうなあ。
元々可愛い顔なんてしていないけれど。



