あぁ、もうだめだ。
ズルッとシーツの上についていた手が滑った。
倒れる、倒れるーっ!
次にくる衝撃に備えようと、ぎゅっと目をつぶった。
「うわぁっ!」
ベッドのスプリングで身体が跳ねて、背中から飛び込むようにベッドに戻った。
想像していたより衝撃は少なくて、固く閉じていた目を開いた。
「危な……」
「っ……!」
なんでなんで、こんなことにっ?
きっと私が倒れたとき、佐伯先輩も私につられるようにして倒れたんだ。
私の顔面すれすれに、佐伯先輩のきれいに整った顔がある。
ひじをついているからそれほど体重はかかっていないけれど、これは端から見たら佐伯先輩が私を押し倒してる図だよっ。



