ーーーふわふわ、身体が優しくて、それでいてたくましい何かに包まれている気がする。
だめだ、まぶたが重くて、これが何なのかわからない。
規則的なリズムで身体が揺れる。
心地よくて、いい匂いもする。
離れたくないな、もう少しこのままでいてほしい。
それなのに、いつのまにか身体を離されて、感じていた温もりも、私の好きなこの香りも、遠ざかっていく。
……行かないで。
もう少しだけ、もう少しだけでいいから。
何も見えない真っ暗な闇の中で手を伸ばす。
その時、伸ばした手に何かが触れて、迷わずそれをぎゅっとたぐり寄せるように掴んだ。
ほんのりと温かくて、なんだか落ち着く。
よかった、もう少しだけここにいてね?
私が安心に包み込まれて再び真っ黒な世界に落ちようとしたとき。
ふっと目の前がさらに暗く陰って、ふわりと漂う甘くて爽やかな香りがぐんと近づいたように感じた。
顔に、柔らかい感触がしたのを最後に、私は意識を手放した。



