「亜希ー! 超すごかった! あたしまでドキドキしちゃったよー」
「千夏、亜希のこと初めてかっこいーと思ったよぉ」
そんな凉と千夏の言葉に笑い返した。
ああ、緊張したなあ。
だけど、みんな今までのことを全部出し切れたと思う。
達成感が大きいっ。
これから10分の競技準備、リーダーの着替え時間でみんなで控え室に向かう。
慶ちゃん先輩とミナミ先輩は前の方で2人で盛り上がっているみたい。
佐伯先輩は、どこだろう……。
無事に終わって足取りは軽い、はずなんだけど。
張り詰めていた気持ちが一気にゆるんで、足ががくがくと震える。
あれ、なんで?
立ってられないかも……。
気のせいかな?
視界が歪んで見えるような……。
地面に足が着いているのかわからない、ふわふわとした不思議な感覚で、意識が遠くなる。
「亜希……っ!」
意識が完全に飛ぶ直前、聞こえたのは凉と千夏の悲鳴、それから前を歩いていた慶ちゃん先輩が驚いたように振り向く姿だった。



