な、なんだ。 中原先輩が笑ったのも、佐伯先輩が怒ったのも、全部私のせいだったんだ。 そう思うとなんだか申し訳ない。 「あ、の。佐伯先輩。ブレザーお借りしてもいいデスカ……?」 ブレザーを握って、佐伯先輩を見上げながら言った。 「……っ! だから、最初からそのつもりで……」 佐伯先輩は私の手からブレザーを奪い取ったかと思うと、私の肩にかけてくれた。 その行動に、顔に熱が集まったのがわかった。 外が暗くてよかった。 顔が赤くなってるのがバレたら、気持ちも知られちゃいそうだもん。