ストレッチを終えると、なぜかみんなが集まって私たちの方、佐伯先輩と慶ちゃん先輩を見ている。
「今から俺と恭也で、通しでやるから。本番もコレやると思っといて。多少変わるかも知んねえけど」
軽く身体をほぐすように動かした佐伯先輩と慶ちゃん先輩。
そうして立ったのは、マットじゃなく、床。
普通に体育館の固い床だった。
えっ、練習なしでいきなりできるの!?
しかもマットじゃなく、床でっ?
怪我したらどうしよう。
ハラハラドキドキ、きっとここにいるみんながそう思ってたと思う。
2人は離れたところに向かい合うように立って、見つめ合うというかにらみ合っているように見える。
その時、ミナミ先輩がホイッスルを短めに一度吹いた。
その瞬間、佐伯先輩と慶ちゃん先輩は助走をつけて技を決めた。



