体育館12:25~私のみる景色~


 ミナミ先輩からの忠告はありがたかった。


 それに、リーダーメンバーにそういうことをする人がいないってわかったし、安心して活動できそう。


「ミナミ先輩、教えてくれてありがとうございます!」


「いいんだよー、可愛い後輩が餌食になるのは避けたいからね。特に亜希ちゃんは、あいつらとなんか関わりあるみたいだし?」


 そう含み笑いをする先輩に、私は苦笑いを返すしかない。


「まあ、中原はともかく、佐伯が女子に冷たいってのは本当のことだけど。でもそれは、告白してきた人をばっさり斬るってだけだし。こうやって必要あれば女子と話すくらいには、人並みだってのにね。噂の力って大きいから……」


 複雑な顔をして、ミナミ先輩は軽く息をこぼした。


 そうなんだよね、ミナミ先輩の言うとおり。


 確かに女の子が告白されてこっぴどくフられたっていうのはよく聞いていた。


 それを聞いていたから、私も怖くなって告白するのを踏みとどまったんだよね。


 でも、佐伯先輩はひどい人じゃないと思うんだ。


 だって、あやふやな断り方をして変に期待を持たせるより、ばっさりフッてくれた方がひきずらなくてすむ。


 傷つくかもしれないけれど、たぶん佐伯先輩はそういうことも考えてるんじゃないのかな?


 買いかぶりすぎかな。


 だけど、なんて言うんだろう。


 佐伯先輩の場合は、女の人の扱いが極端っていうか。


 女の人が嫌いだから冷たくするっていうよりも、なんだかこう、どうやって扱ったらいいのかわからないって印象を受ける。