「いてえええ!! 本気だったろ今! ざけんな!」
中原先輩は殴られたところを痛そうに抑えながら、佐伯先輩を睨んでる。
そりゃもう、眉間にしわが寄るくらいだし、暗いから見えづらいけど、額に青筋まで浮かんでるようだ。
ドスって、かなりいい音したもんね。
これは絶対に痛いよ、うん……。
「うわ、大丈夫ですか? 佐伯先輩、どうしたんです?」
殴られた中原先輩を心配しつつ、佐伯先輩に聞いてみた。
佐伯先輩は無表情なんだけど、なぜか怒りのオーラが見えそうな雰囲気になっている。
いや、だから、どうしてこうなったの?
「うるさい。慶が笑いすぎなんだよ」
あぁ、中原先輩に大笑いされたこと怒ってるのか。
「あの、とりあえず駅向かいません? 次の電車、35分に出ちゃいますし!」
その場の空気を変えたかったし、それに学校から駅まで歩いて20分くらいかかる。
今は10分をすぎたくらいだから、結構ギリギリな時間だ。



