そんなことを言われてるだなんて、きっと想像もしてないだろうみーくんは、慶ちゃん先輩に何か言われているみたいだった。
佐伯先輩は呆れた顔をして、試合再開の合図をお仲間さんに送っているし。
きっとみーくんがまた何か言って、慶ちゃん先輩を挑発したんだろうけど。
だってみーくん、すっごい楽しそうに笑ってるもん。
あの顔は、お花屋さんで慶ちゃん先輩にちょっかい出してた時と同じ顔だし。
これでみーくんがバスケ下手だったら、逆に慶ちゃん先輩にイジられ倒されるかもね?
なんて思っていたのに、みーくんは私の想像以上にバスケがうまかった。
そこにいる人が全員息をのむくらい。
佐伯先輩や慶ちゃん先輩には少し劣るけれど、それでもぜんぜん気にならないくらいに、コートを駆け回ってた。
佐伯先輩も、慶ちゃん先輩も、ギャラリーの女の子もみんな、それにすごくびっくりしていたみたい。
もちろん、私もすごく驚いた。
一瞬の静けさをまとったこの場所が、一気に歓声と悲鳴で埋め尽くされた。



