体育館12:25~私のみる景色~


 そんなことを言われてるだなんて、きっと想像もしてないだろうみーくんは、慶ちゃん先輩に何か言われているみたいだった。


 佐伯先輩は呆れた顔をして、試合再開の合図をお仲間さんに送っているし。


 きっとみーくんがまた何か言って、慶ちゃん先輩を挑発したんだろうけど。


 だってみーくん、すっごい楽しそうに笑ってるもん。


 あの顔は、お花屋さんで慶ちゃん先輩にちょっかい出してた時と同じ顔だし。


 これでみーくんがバスケ下手だったら、逆に慶ちゃん先輩にイジられ倒されるかもね?


 なんて思っていたのに、みーくんは私の想像以上にバスケがうまかった。


 そこにいる人が全員息をのむくらい。


 佐伯先輩や慶ちゃん先輩には少し劣るけれど、それでもぜんぜん気にならないくらいに、コートを駆け回ってた。


 佐伯先輩も、慶ちゃん先輩も、ギャラリーの女の子もみんな、それにすごくびっくりしていたみたい。


 もちろん、私もすごく驚いた。


 一瞬の静けさをまとったこの場所が、一気に歓声と悲鳴で埋め尽くされた。