体育館12:25~私のみる景色~


 午前中の授業がやっと終わった。


「ふあぁ~、やっと昼~!」


 伸びをして嬉しそうに言うみーくんをしり目に、私は涼たちとご飯を食べる準備を始める。


 だって、夏休みの間ずーっと佐伯先輩がバスケやってるところ見れなかったんだよ!?


 会えたのだってたった1回、それも偶然だし、メールもくることはないし。


 耐えて耐えて耐え抜いたんだから!



 少し小さめのお弁当箱を取り出して、急いで食べ始める。


「あーき。久しぶりに先輩見れるから急ぐのもしょうがないけど、あの幼なじみの話は放課後絶対聞くからね!」


「もちろんっ!」


 涼たちは優しい。


 私が話さないでいたことも、みーくんのことだって今すぐにでも聞きたいはずなのに。


 こうやって私のことを送り出してくれようとするんだから。


 涼も千夏も純子も、しかたないなあと言いたげな優しい目で私を見るから、なんだかすごく心がぽかぽかしてくる。


「あ、噂をすれば」


 涼の視線の先には、みーくん。


 お弁当食べないのかな?


 それとも一緒に食べる人がいないとか?


 どうしたんだろう?


「みーくん、どしたの? ご飯は?」


 さっきも女の子だけじゃなくて、たくさんの男の子からもお昼ご飯誘われてたから、一緒に食べる人がいないなんてことはないだろうけど。


 それとも何か別の用事かな?


 みーくんに視線を送るたくさんの男女にちらちらと目をやりながらみーくんを見た。


「あー、今日は断ったんだ。亜希に校舎案内してほしかったんだけど。……もしかして急いでる?」