体育館12:25~私のみる景色~


「わかんないならいいよー」


 それだけ言って、みーくんはノートを開いて真面目に授業を受け始めた。


 うーん、もっとわかりやすく言ってくれればいいのにね。


 教科書をみーくんとの間に広げて置いて、私も授業に集中した。


 それからお互い一言も話さず授業は真剣に聞いていたわけだけど。


 時おりみーくんの方をチラッと見てみると、考え事をしてるような、悩んでるような顔をしているのが目に入った。


 授業のことで悩んでるわけじゃなさそうな、憂いを帯びた顔だった。


 どうしたのかなあ。


 心配だけど、聞いてもきっとみーくんははぐらかす。


 それに今は授業中だし今度聞けたら聞いてみようかな?


 そんなふうにぐるぐると考えていると、いつの間にか授業は終わってしまった。


 ぜんぜん集中できなかったよ……。


 そして、授業が終わったのと同時に、クラスの男女がものすごい勢いでみーくんの席に集まってきた。


 逃げ遅れちゃった私は、みーくんと一緒に取り囲まれるしかなかったんだけど。