「わかんないならいいよー」
それだけ言って、みーくんはノートを開いて真面目に授業を受け始めた。
うーん、もっとわかりやすく言ってくれればいいのにね。
教科書をみーくんとの間に広げて置いて、私も授業に集中した。
それからお互い一言も話さず授業は真剣に聞いていたわけだけど。
時おりみーくんの方をチラッと見てみると、考え事をしてるような、悩んでるような顔をしているのが目に入った。
授業のことで悩んでるわけじゃなさそうな、憂いを帯びた顔だった。
どうしたのかなあ。
心配だけど、聞いてもきっとみーくんははぐらかす。
それに今は授業中だし今度聞けたら聞いてみようかな?
そんなふうにぐるぐると考えていると、いつの間にか授業は終わってしまった。
ぜんぜん集中できなかったよ……。
そして、授業が終わったのと同時に、クラスの男女がものすごい勢いでみーくんの席に集まってきた。
逃げ遅れちゃった私は、みーくんと一緒に取り囲まれるしかなかったんだけど。



