転がっていたのは、やわらかいプラスチック素材の小さなプランタ。
それから土と、鮮やかな緑の茎のような植物。
勢いよくぶつかって、それを私が突き飛ばしてしまったみたいで、見るも無残な状態になっていたっけ。
幸いにも茎は折れていないみたいだった。
それになんだか安心して、めちゃくちゃにしてしまったことに罪悪感でいっぱいになって、ぶつかっちゃった人に泣きながら謝った。
涙で視界がぼやける中、土を手で集めて。
お母さんも頭を下げてくれて。
ぶつかってしまったのが男の人だと、何となく声でわかった。
お母さんとその人は何か話していたみたいだったけど、自分の嗚咽が邪魔をしてどんな話をしているのかなんて全く聞こえなかった。
だけど、くいっと手を引かれて、私の手の上になにかがすっぽりとおさまった。



