ちょいっとお母さんのエプロンを引っ張って、男の人をじろりとほんの少し睨んでみた。
「お母さんっ、この男の人知ってるのっ?」
お母さんは目を大きく見開いて、すごくびっくりした顔をして私を見た。
サキエさんも、得体の知れない男の人も、なぜか驚いてるみたい。
そんなに私の質問変だった?
「誰ってあなた、海ちゃんじゃないの」
表情をがらりと変えて、呆れたように言うお母さんに、今度は私がびっくりした。
だって、私が知ってる海ちゃんは小さくてきらきらな瞳がすごくかわいい、女の子なんだよっ?
「うそっ!」
これってなにかのドッキリ?
ほんとうに、信じられない。
「ぶはっ、どうりで反応薄いわけだ。これなら信じる? 久しぶり、“あーちゃん”?」



