体育館12:25~私のみる景色~


 別世界にトリップして、質問の言い訳じゃなく、さっきの衝撃的なできごとのことを頭の中で整理していた。


「もしかして、再試験とか?」


 佐伯先輩は、乾いたわたしのひざに大きめの四角いバンソウコウを貼りながら、ズバッと真相をついてきた。


「う、実はそうなんです……」


 言い訳なんて思いつくわけもなく、仕方なく本当のことを白状するしかなかった。


 なんかもう、私ってすごく残念な子だよ。


 いいところをアピールしたいのに、ダメなとこばっかり見られちゃってる気がする。


 肩を落としてため息をついた。


 今日だって、ほんとうは今頃図書館で勉強してるはずだったんだけど。


「ふうん、追試って来週でしょ? 俺、それまで勉強見てあげようか?」


 微笑みをたずさえた佐伯先輩が、私に救いの手を差し伸べてくれてる。


 というか、佐伯先輩って学年首席らしいし、そんな人に勉強教えてもらえるって……!


 それに、一緒にいる時間増えるってことだよね?


 なんだか佐伯先輩が、神様に見えてくるっ。