体育館12:25~私のみる景色~


 開いた口が塞がらないって、きっとこういうことだよね。


 佐伯先輩の言葉に、私は口をもごもごとさせることしかできなかった。


 だって、アレが消毒って……!


 佐伯先輩、どんだけなのっ……!


 さっきのは私には未知の領域すぎて、刺激が強かったみたい。


 寒いわけでもないのに、身体がぷるぷると震えてしまう。


「あ? お前、消毒液ないっつってなかったか?」


「あるじゃん、ここに」


 問い詰めるように言う慶ちゃん先輩に、佐伯先輩はそう言い、舌を出してそこを指さしてる。


 うわあ、そんな、わざわざ言わなくても……!


 さっきの光景がまぶたの裏に鮮明に残っていて、恥ずかしさがさらにこみ上げてくる。


「て、てめえ、まさか……」


 真っ青な顔をした慶ちゃん先輩は、ちらりと私の方に目を向けて、私のひざをじっと見る。


 そこは、ヌラヌラと光ってて、なんだかなまめかしく見える。


 ここを、さっきまで佐伯先輩が……。