体育館12:25~私のみる景色~


「……あ? どーしたんだよ」


 どうやら寝ていたらしい慶ちゃん先輩が起きて、私たちの方を寝ぼけまなこで見る。


 よくそんな短時間で寝れるよね?


 というか、寝てないで助けてほしかった……!


 実際、ハプニングが起こったとき、慶ちゃん先輩の存在はスパッと頭から抜けてて、助けてもらうなんて選択肢は浮かばなかったんだけれど。


 佐伯先輩は口をはなして、素知らぬ顔をしてるし。


 なんなの、もう……!


「おい、恭也。てめえ何かしたろ」


 たぶん真っ赤になっているであろう私を見た後、ドスのきいた声でうなるように慶ちゃん先輩は言葉を発した。


「なんも? 消毒しただけだけど」


 なんでもない、当たり前のことだ、とでも言うような口ぶりで佐伯先輩はポーカーフェイスで答えてる。