「……あ? どーしたんだよ」
どうやら寝ていたらしい慶ちゃん先輩が起きて、私たちの方を寝ぼけまなこで見る。
よくそんな短時間で寝れるよね?
というか、寝てないで助けてほしかった……!
実際、ハプニングが起こったとき、慶ちゃん先輩の存在はスパッと頭から抜けてて、助けてもらうなんて選択肢は浮かばなかったんだけれど。
佐伯先輩は口をはなして、素知らぬ顔をしてるし。
なんなの、もう……!
「おい、恭也。てめえ何かしたろ」
たぶん真っ赤になっているであろう私を見た後、ドスのきいた声でうなるように慶ちゃん先輩は言葉を発した。
「なんも? 消毒しただけだけど」
なんでもない、当たり前のことだ、とでも言うような口ぶりで佐伯先輩はポーカーフェイスで答えてる。



