でも、なんでハンカチなんか濡らしてくるの頼んだんだろ?
暑いからかな?
「宮下さん、ひじ見せて」
「え、あ、はい……」
考え事をしていたら佐伯先輩に声をかけられて、ひじを見せようとすると、ギュッと腕を掴まれた。
「えっ、と」
な、なんで掴まれちゃったんだろう……。
佐伯先輩が触れてる部分から熱が伝わって、じんわりと温かくなっていく。
「ん? あー、素直に見せてくんないと思って。とりあえず傷みるから」
心の中でつぶやいた疑問に、佐伯先輩は苦笑いで答えた。
私がこくりとうなずくと、安心するような笑みを微かに浮かべて、佐伯先輩は傷をみはじめた。
「ちょっと擦れてるな。バンソウコウ貼るわ」
「お、お願いしますっ」
佐伯先輩が手当しやすいように、一応腕を持ち上げてひじを突き出してみる。



