体育館12:25~私のみる景色~


「アザんなってるから湿布貼りたいけど、血出てるから消毒してガーゼするからな」


「うえっ!? そそそそんな、私一人でできるので……っ」


 佐伯先輩に手当てしてもらうなんて、そんな恐れ多いことできない!


 ドキドキしてるのもバレちゃいそうだしっ。


「あーきちゃん。恭也はそーいう怪我の治療慣れてっから、やってもらった方がいいぜ」


 私たちのやり取りを聞いていた慶ちゃん先輩が、口をはさんできた。


 かと思ったら、側にあった机に顔を突っ伏してしまった。


 うーん、確かにそうなのかも?


 バスケでこういう怪我は少なからずあっただろうし。


 知識も私なんかよりあるだろうなあ。


 第一、ガーゼとかもうまく貼れそうにないや。


 私、不器用だからね。


「……てわけで、俺がやるからおとなしくしてて」


「じ、じゃあ、お願いします……っ」


 緊張するし先輩には手間取らせて悪いと思うけど、佐伯先輩が治療してくれるってすごい体験だよね。


 恥ずかしいけど、ちょっと嬉しいかも。