画面を開いてみると“新着メール1件”の文字。


 誰からだろう?


 何気なくメールを開いて、差出人の欄に目が行ったとき。


 ガチャっと勢いよくケータイをとじた。


 ……見間違いじゃなければ、の話。


 信じられない人の名前が、そこに書かれてた気がするんだけど。


 おそるおそるもう一度、今度はゆっくりとケータイを開いて。


 一文字一文字確認するように、画面を凝視した。


 何度見ても、変わらない。


 “from”のところに、『佐伯先輩』の文字が並んでいた。


 なんで佐伯先輩から?


 というか、初メールなんですけども!


 ドキドキと胸を高鳴らせながら、本文に目を通していく。