体育館12:25~私のみる景色~


 相変わらず私から視線を外したまま、佐伯先輩はそう答えてくれた。


 そ、そうだったんだ。


 玄関の真上のあたりに、ちょうど私の教室がある。


 それに窓の近くで話してたし、窓も開いてたし。


 だから、私の声が聞こえたのかな?


 そんなに大声で話してたつもりはないんだけどね。


 ……聞かれたらマズイ話、してなかったよね?


「だけど、よく私の声ってわかりましたね?」


 普通、わからないよね?


 数える程しか話したことないんだし。


「……なんとなくだけどね。ボソボソしゃべる声が聞こえてただけだし」


 ということは、話してた内容とかはわからないってことだよね。


 よかったよかった。


 でも、私の声か確証もないのに、それでも待っててくれたんだ。


 なんか、すごく嬉しいんだけど!