放課後、南体は昼休みと同じくバスケ部が使っていて、おまけにギャラリーは卓球部が使っている。


 だから部活が終わる18時半までは、部外者はあんまり入っちゃいけないんだよね。


 さすがにお弁当取りに行くだけで部活の時間にお邪魔できないからなあ……。


「部活終わるまで待っててあげるだけでも感謝しなさい。でも! 取りに行くのは一緒に行かないからね!」


 今は5月で暗くなるのは遅いけど、やっぱり18時半くらいになれば薄暗いし、涼には悪いことしちゃったなあと思う。


「わかったよー……。あー、だけど気まずいなあ」


 先輩が私の顔を覚えてるかもなんて、いらない心配かもしれないけど。


 もし顔覚えられてたとしたら絶対“ドジな子”か“ヘンな子”って認識されてるだろうなあ。


「まあ、大丈夫だって。先輩たちもそんな気にしてないと思うよ?」


 涼は椅子に座ってる私の背中を軽く叩いて、笑いながら言った。


 他人事だと思って、そんなに深く考えて言ってないのが丸分かりだ。