私がそう言うと、佐伯先輩はふっと笑った。
照れくさそうに、はにかんだ笑みで。
「よかった」
佐伯先輩はそれだけ言った。
そのあとは2人で夕焼けを見て。
次の電車が来る頃には、もう夕日はほとんど沈んでしまっていた。
「あ、宮下さん。メールありがとうね」
思い出したように、佐伯先輩はそう言った。
電車に乗り込んで、ドアの脇に佐伯先輩と一緒に立っている。
近すぎず、遠すぎない距離。
電車は空いていて座る席はたくさんあったけど、なんとなく私たちは座席に座らなかった。
「え!? お、お礼言われることは何も書いてないんでっ!」
『ありがとう』なんて、言われると思ってなかった。
それに、けっこう恥ずかしいこと書いた、よね?
顔に熱が集まってくるのが自分でもわかる。



