それにしても、話題が続かないよね……。
せっかく2人きりの時間なのに。
なんか話さないともったいないよね?
「あの」
「あのさ」
佐伯先輩の方に向き直って声をかけようとしたら、佐伯先輩とかぶっちゃった。
佐伯先輩も私の方を見ていて、しばらく無言で見つめ合う。
なんだこれ、めちゃくちゃ恥ずかしいんだけどっ!
なんだかお互い気まずいし、タイミングが合いすぎというかなんというか。
佐伯先輩はずっと目をそらさないけど、私はもう限界だよっ。
バッと下を向いて、汗で湿った手をギュッと握り直した。
下を向いて緊張で震えていると、隣りからゴホンなんていうわざとらしい咳ばらいが聞こえた。



