とりあえず、慶ちゃん先輩があの時、佐伯先輩を怒らせるようなことを言ったってことなのかな?
何を言ったかなんて覚えてないけど。
っていうことは、私はとばっちりを受けたってことになるわけ?
……慶ちゃん先輩、恨む!!
「あー、宮下さん、怒ってる? こんな長いあいだ、誤解させたままでごめんな? バスケだって、最近ずっと見に来てなかったみたいだし」
口をへの字にして手を握りしめている私を見て、佐伯先輩は私が怒ってると思ったみたい。
佐伯先輩は目線を下にしていて、声はなんだか元気がないように聞こえる。
そりゃ、たしかに怒ってるけど、それは慶ちゃん先輩に向けての怒りなワケで。
「怒ってなんかないですよっ!? というか、私、佐伯先輩に嫌われちゃったんだと思っ……」
ん?
言ってる途中で思ったんだけど、私、佐伯先輩に一言も“嫌いになってないよ”なんて言われてなくない?
私に対して怒ってたわけじゃないって言われたけど、もしかしたら嫌われてるって可能性はまだ消えてないよね……?
サーっと顔が青ざめていく。



