そういえば、佐伯先輩と一緒にいるとこ見られたりしたらまずいな、なんて思ったけど。
今日は部活もないし、けっこう遅くまで学校にいたから私たち以外の生徒は帰ったみたいでもういないみたい。
命拾いした感じ。
「ねえ、電車さ、1個か2個遅れちゃってもいい?」
帰りの電車に乗るための駅のホームで、佐伯先輩は唐突に私に尋ねてきた。
「ハイ、大丈夫ですよ……」
何を言われるのか、内心ビクビクしてしまう。
ホームの一番奥、あんまり目立たないベンチに促されて、佐伯先輩と座った。
隣り通しの席は、案外距離が近くてドギマギする。
腰をおろしてから数分、佐伯先輩は大きく息を吐き出した。
「……宮下さん、まず謝らせて? ほんとにごめんな」
「え……?」
なんで佐伯先輩に謝られてるのか、まったくわからない。
それに、謝るのは私の方なんじゃないの……?



