体育館12:25~私のみる景色~


 そう思って、悲しくなって。


 佐伯先輩の横を駆け抜けようとした。


 その瞬間。


「待てってば。宮下さんのこと、待ってたんだよ……」


 切羽詰ったような佐伯先輩の声に呼び止められた。


 私の勘違いじゃなければ、今、私の名前呼んだよね?


 ゆっくりと、佐伯先輩の方を見る。


 その顔は、怒ってるようには見えないけど、どことなく表情が固いような感じがする。


「あの、さ。あのメール」


 佐伯先輩がそう言いかけたのを聞いて、顔に血が上るのを感じた。