近づくにつれて、門に背中をもたれさせ、だるそうに立っている人の姿がさっきよりも見えやすくなってくる。
なんだか、体型が佐伯先輩に似ているような……?
なんて、いつも見ていたから目が自分の都合のいいように錯覚起こしてるんだろうなあ。
バカみたいだよね。
今日は佐伯先輩は学校に来てなかったんだから、いるはずなんてないのに。
私は下を向いて、小さく自嘲気味に笑った。
「え、あ……!?」
門の少し手前あたりで、涼と千夏の驚いたような声が響いた。
「ちょっ、ごめん! うちら先に帰るね!? 亜希、また明日っ!!」
顔を上げるより早く、涼と千夏は純子を引っ張って颯爽と走り去ってしまった。
ええええぇぇ……?
なんでいきなり帰るんだろ。
そう思って、涼たちが走っていった方に顔を向けたとき。
私の目に信じられない人が映り込んだ。



