体育館12:25~私のみる景色~


 というか私、勘違いしてたんだよね。


 話したからって、アドレスを知ってるからって。


 佐伯先輩と仲良くなれたって、図々しい思い違いをしてたんだ。


 一人で舞い上がって、ほかの子より特別かもしれないなんて期待して。


 だけど、佐伯先輩はそんなふうには思ってなかったってことだよね。


 ううん、私が勝手に勘違いして、勝手に傷ついただけなんだ。


 ……本当に、バカみたい。


 ポロリと一粒だけ、目の端から涙が流れた。


 立ち上がって、夕日の差し込む窓際に近づく。


 夜に追いつこうとオレンジ色に染まった空を、そのまましばらく眺めていた。