体育館12:25~私のみる景色~


 佐伯先輩にとって、私はどうでもいい存在だろうけど。


 私は佐伯先輩がすごく好き。


 好きな人にそんなこと言われたら、傷つくよ……。


 それにあの目は、嫌いなものを見るかのような目だった。


 じわじわと涙が浮かんでくるけど、ここで泣けばすぐ泣くめんどくさい女だって思われるよね。


 これ以上、嫌われたくないよ。


 でも、そんなに佐伯先輩を不愉快にさせるようなこと言ったかな?


 なんであんなふうに言われたのかがわからない。


 それとも、もともと私って嫌われてたのかな。


 だったら、倒れた時に心配なんかして欲しくなかったし、アドレスだって聞かなくても良かったじゃん……!


 ぐっと奥歯を噛み締めて涙をこらえる私を一瞥して、あからさまにため息をついた佐伯先輩は黙ってギャラリーを出て行ってしまった。