涼が走り去ったと同時に、予鈴が鳴り響いた。
「あ、じゃあ私、予鈴鳴ったし行くね! 佐伯先輩も、また明日バスケ見に来ますんで!」
それじゃあ、と立ち去ろうとしたら、手をぎゅっとつかまれた。
「えっ!?」
「さっきの俺の質問には、答えてくれないわけ?」
不機嫌そうに眉を寄せる佐伯先輩に、そう引き止められた。
なんだこれ、なんだこれ!
佐伯先輩が私の手を握ってるんだけどー!?
というか、理由なんか言えるわけないって。
言ったら本当に、佐伯先輩のことが好きだってバレちゃうから!
それにしても今日の佐伯先輩はいつもと違って、なんだか感情がむき出しになってるような感じがする。
どうしたんだろう……?



