座り込んでいた私と涼は、安心して同時に立ち上がった。
涼は先輩たちの登場に少し興奮しているみたい。
というか、なんで先輩たちがここにいるんだろう。
「なんか声すると思ったら、やっぱりお前か」
ああ、私と涼の話し声、確かに大きかったかも。
先輩たちが近づいてくるのもわからなかったくらい、おしゃべりに夢中になってたし。
佐伯先輩を見るためにここにいたのに、全然見てなかったなあ。
「宮下さん、こんなとこで何してんの。みんなもう、教室戻ったけど」
佐伯先輩にそう聞かれて、答えに困る。
だって、佐伯先輩を見るためにここにいました、なんて言えないもん……!
いい言い訳が思いつかないのは涼も同じらしく、だんまりを決め込んだ。



