え、もうやめにしようと決意した途端、バレちゃった?
絶体絶命の大ピンチ?
一応ここは卓球台と柱の影で、コートから見上げても見えないし、ギャラリーにいても覗き込まなきゃ見えない場所なんだけど。
涼はなぜだか目をまん丸に見開いて影の方向を見てる。
……こんな反応してるってことは、見つかったらかなりヤバイ相手ってこと?
私は涼と向き合ってるから、背後の気配を感じるだけで、それが誰かはわからない。
ぎぎぎと音がしそうな首を必死に動かして、勇気をふりしぼって後ろの影の正体を見ると。
「……亜希、こんなとこで何してんだ」
そこにいたのは、さっきまでコートの中を走り回っていた慶ちゃん先輩と、佐伯先輩だった。
「あ、慶ちゃん先輩たち……。あ、焦ったぁ~……」
もう本当に冷や汗だらだらだった。
でも、女の子たちじゃなくてよかったよお。



