引退が決まる試合が来月に控えてるし、バスケ部のキャプテンである佐伯先輩も、顧問のりんちゃんもいないし、それなら休養をとったほうがいいってなったみたい。


 私のせいで仕方なく、みたいにりんちゃんは言ってたから、なんだか申し訳なく思ったけど。


 佐伯先輩がそこまで私を心配してくれてたってことがわかって、心があったかくなった。


 だけど、これからは絶対佐伯先輩に迷惑かけないようにしなくちゃ、って思った。 

 

 そんな話をして、外から明るさも感じなくなったころ、ふとケータイを見てみたら18時だったってわけなんだけど。


 その時には私の熱もすっかり下がっていて。


 たぶん、私の頭がオーバーヒートして、一時的に熱が出ちゃっただけなんだけど。


 それでもりんちゃんは、私の体調を気にしてくれたのか、家まで送ってくれた。


 佐伯先輩と中原先輩は、自転車で駅まで行って帰ったみたいだけど。


 車で送ってもらえなかった中原先輩は不満ありげな顔でりんちゃんを見てて、ちょっとだけ優越感に浸ったのはナイショ。